雪が取りざたされているが、京阪神の交通を大混乱にした原因は大量の雪というわけではなく雪と低温だ。昼になっても気温が上がらないところに雪が降ったから、絶対量としては対したことがないのに凍結してトラブルを巻き起こしたのだろう。
俺は、昨日の時点でバイクはヤバいと思って車で通勤した。せっかく車なので娘も乗せて行った。凍結はしていたが、朝の時点では乾いていて予想以上にグリップは良かった。一カ所だけ日影の信号前でブレーキを踏んだときにズズズと5mほど滑ったが、広い道だったことと前に車が止まっていなかったのでそれほど怖い思いはしなかった。
電車はその時点でかなりダイヤが乱れていたが、運良く止まる直前の車両に乗れたので、いつもより15分くらい電車が大阪に着くのに時間がかかったのと混んだのとくらいしか影響はなかった。
ところが、娘から昼前にメール。「(学校が終わって)JR宝塚に行ったけど電車が来ない。阪急バスも止まってるみたい。おばあちゃんのところに避難してる」。ネットで交通情報を調べると、自宅周辺の路線の阪急バスは完全に運休していた。JRも1時間以上おくれが発生しているとか...
しかし、尼崎の雪は昼にはあがって夕方には日当たりのいいところは乾いてしまっていた。だから、JRが多少遅れるかもしれないが、車にたどり着けば快適に家に帰れると思っていた....そのときは。
帰りに娘に連絡して駅で待ち合わせることにした。いつもより30分くらい余分にかかったものの駅に着いた。駅の駐車場に止めた車の様子が右の写真。ウィンドウの雪をほうきでかき落とし、ヒーターの熱である程度溶けるのを待って出発。しかし、そこには白い悪魔が...
まず、道路は全て圧雪状態。昼に中途半端に温度が上がっているために密度の高いアイスバーンが出来上がっていた。そして、高速が閉鎖されたためにトラックが大量に国道にあふれていて渋滞。渋滞はどうしようもないので、裏道を使いまくった。車のわだちが一本もないようなところ通った。踏まれていない雪は意外にグリップするのでそのときは快適だった。そして、そこから本線に戻る急坂で事件は起きた。
20m程度のかなりな急勾配を登ろうとしたが途中でスタックしてしまった。「やっぱむりか」と諦めたのはいいが、そのまま車はタイヤをロックさせたまま後ろにずるずると後退して行った。右は川、左は段差の堤防上の道だ。どちらかに寄らないのを祈りながら、ハンドルを切るがほとんど効果はない。ポンピングしてもほとんど効果はなかった。結局、10mほど下がってほぼ坂の下の方まで戻って止まった。その後、数十メートルバックして平坦路から国道に戻った。
ここから国道の渋滞に巻き込まれ、家の近くの住宅地に入る交差点まで役1km。徒歩でも15分、自転車では5分くらいの距離を1時間近くかかった。
そして最後のハイライト。家への坂が上れない。完全に空回りしてしまう。細心のアクセルワークと半クラッチを使ってもグリップしない。4本の道を使ってアプローチしたがダメ。その度ごとに数十メートルバックして戻るを繰り返した。精神的にも、クラッチを操作する左足、微妙なアクセルワークとブレーキを担当する左手。ステアリングの右手。サイドブレーキの左手。四肢が全て緊張の連続でだるくなってきた。
スタックしたときに車通りの多いところは迷惑をかけるからと避けていた太い道に行ってみる。車を降りたら、チェーンを巻いたトラックのせいか、圧雪ではなくざくざくとなっていた。そこで、後続の車が完全に途絶えたのを確認してチャレンジ。何度かスリップするもスタックはせずにかなり家の近くまで来れた。最後はどうしても住宅地内の坂道を通らなくてはならないが、交通量が少なかったことが幸いしたのか、氷ではなく雪の路面だった。「ここがダメだったら、どこか広いところに車を放置するしかない」と思って祈りながらその道に入って行ったら、スタックせずに登りきった。ふぅ...
へとへと... 5時半に会社を出たのに家に着いたのは9時15分。駅からの自動車(通常15分)だけでも1時間半かかっとさ。疲れた。肉体的にも心理的にも。
昔、スキーには親の車を借りて一人で行っていた。5センチや10センチの雪は車なら平気だった(4輪ともスノーをはいてたしね)。スタックしたことも何回もある。しかし、今日のようにスタックして登れない車が滑って落ちて行くというのは初めて。止まっていることすらできないって....本当に怖かった。今でも興奮しているくらいだ。
とにかく、良い大人のみなさんは、無理して夏タイヤで出かけないようにしましょう。
Posted by panhead at 2005年12月22日 23:55 | トラックバック